最終更新日: 2024年11月29日
住宅購入の検討中に転職することを考えている場合、転職前に住宅ローンを組むべきか、転職後でもいいのか悩む人も多いでしょう。転職直後に住宅ローンを申込むと審査に落ちる可能性があり、このタイミングでの転職には注意が必要です。
この記事では、住宅ローンを契約する際に注意すべき転職のタイミングについて解説します。
【目次】
住宅ローンを組む前・組んだ後転職するメリットを比較
住宅ローンを組むときの最適な転職タイミングとは
住宅ローンは転職後家計が落ち着いてから組むのがおすすめ
住宅ローンを組む前・組んだ後転職するメリットを比較
一般的に転職は住宅ローンの審査で不利になります。なぜなら、ほとんどの金融機関は勤続年数をローンの審査項目にしているからです。 しかし、場合によっては転職が有利になるケースもあります。
ここでは、住宅ローンを組む前の転職と住宅ローンを組んでからの転職、それぞれのメリットとデメリットを見ていきます。
住宅ローンを組む前に転職するメリット・デメリット
ここでは、住宅ローンを「組む前」に転職するメリット・デメリットを解説します。
組む前に転職するメリット
転職によって収入が大幅に増える場合、借入可能額の上限が増える可能性があります。現在の年収では希望する借入額のローンが組めそうにない場合、転職後に収入が増えてから申込むことで借入可能額が増やせる可能性もあります。
また、転職後の収入で家計をやりくりしてからローンを組んだほうが、返済計画も立てやすいと考えられます。
ただし、転職直後のローン申込みは勤続年数がリセットされ、審査に通ることが難しくなるため、転職して実際に収入が増えたことを証明できる状況になるまで待つほうが無難です。
組む前に転職するデメリット
転職してから住宅ローンを申込むと、勤続年数を審査項目としている金融機関では審査に通らないリスクがあります。また、審査に通ったとしても転職後に収入が減少した場合、返済が苦しくなるおそれもあります。
そのため、住宅ローンを組む前に転職する場合は将来の収入見通しや新しい職場の安定性を考慮し、返済能力や審査通過のリスクを慎重に判断する必要があります。収入が減少した場合でも支払いが継続できるか、審査基準を満たせるかといった点までしっかりと計画しましょう。
住宅ローンを組んだ後に転職するメリット・デメリット
以下では住宅ローンを「組んだ後」に転職するメリット・デメリットを解説します。
組んだ後に転職するメリット
住宅ローンを組んだ後に転職する場合、転職前の勤続年数が審査に利用できます。購入したい物件が決まっていて転職後の収入で問題なく返済できそうな場合は、住宅ローンの契約を済ませてから転職することが可能です。
組んだ後に転職するデメリット
住宅ローンを組んだ後に転職する場合、転職後には金融機関への届け出が必要となり、手続きや提出書類の負担が生じます。金融機関への届け出義務も忘れずに遵守しましょう。
住宅ローンを組むときの最適な転職タイミングとは
転職は住宅ローンの審査においては不利に働くため、基本的に転職後に家計が落ち着いてから住宅ローンを検討するのが最適なタイミングといえます。
転職直後に住宅ローンを組むには、勤続年数の要件のない金融機関に申込むといった方法があります。転職後の年収が基準になるため、無理のない返済プランを立てやすいでしょう。多くの金融機関で勤続年数の目安を1年以上としているため、転職直後の住宅ローンの申込みが難しい場合、1年経つまで待つことも考えましょう。
また、家計が落ち着くまでの間に自己資産を増やすことで、より有利な住宅ローンを契約できる可能性もあります。
転職直後に住宅ローンを組みたい人は、いくつかの点に注意しなければいけません。まず、金融機関への届け出が必要です。転職後は収入や雇用形態が変わるため、金融機関にその変更を届ける必要があります。
また、年収が大幅に下がり返済が困難になる可能性も考えられるため、借入金額の見直しや毎月の返済額に対する対策が必要です。
住宅ローンは転職後家計が落ち着いてから組むのがおすすめ
転職は住宅ローンの審査に大きな影響を及ぼします。住宅ローンの検討中に転職のタイミングが重なった場合、先に転職をして家計が落ち着いてから住宅ローンを検討するとよいでしょう。
もし転職直前に住宅ローンを組んだ場合は、転職後に想定どおりに収入が得られるとは限らないため、場合によっては返済プランの見直しが必要になることもあります。また、転職後は速やかに金融機関へ届し出て、必要書類の提出などの手続きをしましょう。